綾波さんで遊ぼう
04年4月発売、「新世紀エヴァンゲリオン9巻」初回特典
綾波レイ、アフターチューンド



〜はじめに〜
■長らくお待たせしました。告知していた綾波さんのチューニング方法です。
この綾波さん、強度面、製品としての仕上がり等、生産数と時間、予算面から考えると、生産のメガハウスさんは頑張ってくれていると思います。しかし残念ながら、大量生産品の常として、広告やパッケージに使用された原型写真と比べれば、クオリティは落ちてしまっています。とりわけ顔の塗装と太ももボールジョイントの可動範囲については個体差があったようで、当たりハズレを感じた方も少なくなかったようです(これは浅井の検討不測でもありました。すいません)。場所によっては、塗装状態を良し悪しを選別して、プレミアまで付けている店もある有様。
中々驚かされます。ファッキン!
■このページでは、普段模型を作り慣れていない人でも、出来るだけ簡単に関節の補修や交換、顔の再塗装が出来るようになる為の手段を掲載しました。材料は、手に入りやすく、失敗してもフォローしやすいものを前提に 、ちょっとした手芸感覚で手を加えることが出来るように考えてみました。壊してしまった方や、工場の塗装に納得のいかない方、もう遊び飽きてしまった方、複数買いをしたけども、さてどうしたものかと後悔されている方。経験しておくと他のPVC製品のチューニングや、ガレージキット製作への扉も(ちょっと)開けます。
もうちょっと、綾波さんで遊んでみませんか。

■関節を強化する。金属ピン編
〜金属でピンで接続されている関節の保持力を向上させる〜
■綾波さんの関節は、その多くが金属ピンによるハトメ関節になっています。これらの関節は「折れない」という意味では強度があるものの「ポーズを保持する」という意味ではバラつきが見られ、また一度緩くなってしまうと、関節が外せない為にキツく締めなおす事が出来ません。この工程では、金属ピンで留められた股間、膝、肘、カカトの関節に保持力を取り戻す工作を行います。
■ここで使用するのは、何処ででも手に入る木工用ボンド爪楊枝綿棒ティッシュペーパーボンドは必ず水性木工用を使ってください。もっと強力な接着剤を使う事も出来ますが(後述)、有機溶剤系(要するにシンナー)の混じったプラモデル用接着剤や、瞬間接着剤は使用できません。「有機溶剤ってナニ?」と思われた方は、購入されようとしている接着剤の裏面を見てください。ビニールもしくはゴムと、水だけで作られているのが水性木工用です。
シンナーやアセトンが混合されているものは塗装を溶かしますのでご注意を。
絶対に使用しないで下さい。
■水性木工用ボンドは、要らない紙やビニール袋の上に出し、爪楊枝の先ですくいます。不慣れな方は、少しづつすくって下さい。
 接着剤の色は白色をしています。
透明だったり、黄色かったりするものは有機溶剤系の接着剤である可能性があります(例外あり)。
■接着剤を出してみて、上記の写真と明らかに色が違う場合は、もう一度接着剤の裏面ラベルを確認して下さい。ビニール樹脂もしくはゴムと、水だけで作られているのが水性木工用です。
■爪楊枝ですくった接着剤を、関節の隙間に塗りこんでください。とりあえずは汚くても構いません。できるだけ万遍無く行き渡るように、関節の隙間に、接着剤を押し込んで下さい。関節を動かしながら塗ると、隙間無く上手く塗る事が出来ます。多いぐらいで構いませんから、奥まで丁寧に塗ってください。
■はみ出した接着剤を、綿棒やティッシュペーパーでふき取ります。水性木工ボンドは、PVC(綾波本体の素材です)には染み込みません。拭き取れば、ほぼ完全にキレイにすることができます。スジ彫りに入り込んでしまった接着剤は、爪楊枝の先で掻き出せばOK。この接着剤は、効果すると透明になりますので、仮に拭き残しがあっても、後々目立つような事はありません。

■肘、膝、股間への塗りこみ作業が終わったら、触らずに接着剤の硬化を待ちます。半日も待てば良いでしょう。白かった接着剤が透明になっていれば大丈夫です。
■これは接着剤を伸ばし、単品で固めたものです。水性木工用ボンドは、PVCには張り付かず、単体でゴム(ビニール)状になります。つまり、今回の作業によって、部品と部品の間に、透明のゴムパッキンが出来た事になるのです。
■固まった関節を曲げて見ましょう。
最初は硬く感じるかもしれませんが、金属ピンの入っている箇所は、折れる事はありませんので、思い切ってパキッと曲げてみて下さい。以前よりも保持力のある関節になっているはずです。ただし、今回の作業でパッキン化した水性木工用ボンドは、決して強固なものではありません。
遊んでいるうちに(塗る量によっては、作業終了直後でも)、パッキンが千切れてしまい、また元のゆるい関節に戻ってしまう事が考えられます。その場合は、千切れてはみ出したパッキンを爪楊枝などで除去し(完全じゃなくてもOK)、また新たに木工用ボンドを塗りこんでください。永続性は無いものの、安上がりに何度でも行え、失敗が無いのがこの方法の特色です。
■腕に憶えのある方なら、こちらの強力水性ボンドを使う方法もあります。
こちらのボンドは粘着力が強く、今まで紹介してきた木工ボンドでの作業よりも、関節を長い間、安定したものに強化できます。ただし、その粘着性から、硬化後に剥がすのは少々苦労します。
場合によっては表面の塗装が剥がれてしまう事もありますので、注意の上で取り扱ってください。

※こちらの接着剤も、ゴムと水の混合物であり、有機溶剤は入っていません。
■ちなみに、90度くらいしか曲がらないと言われている肘。原型、テストショットでも深く曲がるようになっていました。恐らく、パーティング(金型の合わせ目)の盛り上がりと、塗装の厚みで曲げにくくなっているのでは?とおもわれます。個体差もあるようですが、力を入れて押し込めば深く曲がります。まがるのですが・・・
■残念ながら、まげてしまうと、小さくですが、塗料が剥がれてしまうのです。下地の素材色も白ですのでさほど目立つわけでもありませんが、触れ続ける部分ですからリタッチをしてもまた剥がれてしまう可能性が高いです。
剥がれが気になる、さりとて関節も深く曲げたい、と言う方は、ナイフで深めに削った後、プラカラーなどでリタッチして下さい。ただ、初心者の方にはお勧めいたしません。

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